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ネズミの越冬

普段私たちが駆除の対象にしているネズミと言えば、クマネズミやドブネズミ、それにハツカネズミの名前が挙がります。飲食店舗や雑居ビルでよく問題となる種はクマネズミです。とりわけ冬季は屋内への侵入が増えますが、その原因は寒さから逃れるためと、常に餌を得ることができるためと考えられています。他のネズミにとっても、冬の寒さを乗り切ることと食糧不足を解決することは切実な問題です。そして、それを解決する方法はネズミの種類により少し ずつ異なります。では種類ごとの越冬戦略の違いを見てみましょう。 まずは野外に生息するアカネズミやヒメネズミなどの野ネズミをみてみましょう。彼らは人間の生活空間に忍び込んで暖をとることも餌をくすねることもしません。ただ単純に、冬が来る前に巣の中に十分な量の餌を蓄えておき、それを少しずつ食べながら巣の中で過します。 海外の野ネズミの場合、例えばタイに生息するオニネズミやコキバラネズミは巣に餌を備蓄しない代わりに自分の体の中に脂肪を貯め込みます。つまり事前に食いだめをしておく訳です。ただ、熱帯に位置し、年中暑い印象があるタイではネズミに越冬の必要はないように思われます。しかし、ここでは秋の終わりから春先にかけて乾季が訪れ、深刻な餌不足に見舞われます。そのため、寒さ対策というよりは飢餓対策として越冬します。 さて、ではいつも仕事で相手にしているネズミたちの場合はどうでしょうか?まずハツカネズミは、人家や穀物類の倉庫から餌をあさることで食いつないでいますが、巣は畑の周りや河原など野外に自前のものを持っています。なので越冬は、巣の中で貯め込んだ食糧を食べながら過ごすか、あるいは貯め込んだ体脂肪で乗り切るものと想像されます。しかし、実際は何の餌の備蓄も脂肪の蓄えもなしに草原の枯れ草の下や田んぼの積みわらの中で越冬するという少し無謀とも思える方法をとることが多いです。 ドブネズミは屋内でよく見かけますが、巣は基本的に建物のすぐ近くにある植栽や排水溝の周りなどに作ります。また、餌を持ち帰り適当な物陰や巣穴に持ち帰る習性があります。食わせてやったと思っていた毒餌が、後々になって巣穴の中から手つかずのまま見つかった、なんてこともたまにあるそうです。しかし、冬を乗り切ることを目的に餌を貯蔵することはありません。さらに、越冬準備のための食いだめもしません。それに加え、そもそも彼らは低温に 強いため、巣穴に籠る必要もないのでしょう。なので、ドブネズミは冬季も越冬せず、餌を求めて屋内を徘徊します。 最後にクマネズミですが、まず体に脂肪を貯め込むことはあまりありません。実際に現場で彼らの動きを見ていると、細い柱やパイプの上をすいすい登って行くので、もしかしたら極端な体重の増加を嫌っているのかもしれませんね。また、餌を巣まで持ち帰ることも珍しく、大抵はその場か、あるいは少し身を隠せるところで食べます。つまり、巣に餌を蓄えることもしません。このような事情から、クマネズミは単独で冬を乗り切る術を持たず、専ら人間の生活空間に寄生して冬を越します。 こうして見ると、冬に屋内へ侵入するネズミにとって一番の欲求は餌の確保と言えます。そして、これは同時に殺鼠剤を効果的に使用できるチャンスであることも意味します。いかに警戒心の強いネズミといえど、他に食べられるものが少なければ少ないほど殺鼠剤を餌として頼らざるを得なくなるからです。現場でネズミの餌となるものは、床に落ちたご飯粒であったり、ゴミ箱に捨てられた魚のアラだったり、時には予想もしなかったものまで食べることがあります。そのため、餌となるものを無くすには清掃も重要ですが、それに加えセンサーカメラによる観察や、現場にいる方からの聞き取り調査より、日ごろ何を餌にしているかを把握することも大事です。

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