有限会社ダイキョー|快適よりも皆様の幸福を願う総合害虫防除会社|9:00~18:00

カラス特集最終回「記憶力・学習能力」

シリーズでお届けしておりますカラス特集の最終回です。これまでは生態に関する分野を中心にお話を進めてきましたが、今回はカラスの知られざる頭脳について紹介したいと思います。 カラスは賢い鳥類の一つと言われていますが、彼らが餌を採る時の様子を見ていると頷けるものがあります。例えば、堅い木の実の殻を車に轢かせて割る、煎餅を川の水に浸けてふやかして食べる、などです。また、他にも野外の観察例や飼育個体を用いた実験から、カラスは記憶力や学習能力が高いことが示唆されています。 まず、意外にもカラスは他の動物の鳴き真似ができます。何度も同じ音声や単語を聞くうちに覚えるようで、実際にハシブトガラスが犬にそっくりな声で鳴いたり、「おはよう」と喋った例があります。このような真似は特に春の繁殖期によく見られます。ただ、それがカラスにとって何の役に立っているのかはまだ明らかにされていません。 また、人の顔や服装を記憶できます。野外では珍しいのですが、巣や雛に頻繁に危害を加えるなど、カラスから警戒されている場合では、付近を通るだけで威嚇されることがあります。さらに室内実験によると、顔写真も判別出来ると言われています。しかし、写真をモノクロやシルエットにすると、正答率が低下することもあるそうです。つまり、カラスにとっては色も物を見分ける上で重要な要素と言えます。 色については、赤や黄、緑、青といった色は判別でき、さらに他の鳥類と同様に人間には見えない紫外線領域の光をも認識します。また、物事を色と関連づけて覚えることも得意です。実験で、中身の見えない青い袋に餌を入れ、黄色い袋には石ころを入れて、カラスの目の前に差し出すと、最初はどちらの袋も満遍なく突っついて中身を調べます。しかし、試験を続けるにつれ、調べる動作をすることなく青い袋のみをあさるようになります。また、このような色とともに記憶した情報は1年経っても覚えているとの研究例があります。 ところで、これらの記憶力や学習能力は、カラス防除の際には厄介です。カラス撃退を謳う商品は色々ありますが、音で脅したり、木に吊るす物は、やがて慣れてしまったり無害であると気づかれてしまい、思うような効果が得られないこともあります。理想はカラスに嫌な経験をさせて追い払うことですが、カラスをはじめとする鳥類は鳥獣保護法で守られており、捕殺は勿論のこと、許可なく捕獲することや無暗に傷つけることはできません。 さて、今回は3度にわたりカラスの生態や行動について紹介いたしました。振り返ってみると、彼らの活動の原動力は、ほとんどが採餌や縄張りの確保、繁殖行動にあると思えます。そのため、カラスの防除対策を考える上では、こうした基本的な情報もヒントになるのではないでしょうか。

介護用ポータブルトイレ専用・消臭剤「パイオ消臭きえるんです
グリストラップの清掃・メンテナンス