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カメムシのにおい

一般にカメムシと言えば「悪臭を出す虫」と連想される方が多いと思います。事実、日本各地に残るカメムシを指す方言を調べてみると「ヘッピリムシ」や「クサムシ」など、においを前面に押し出したネーミングがずらりと並びます。ちなみに英語ではstink bug(=くさい虫)と呼ばれており、海外でも考えることは同じなのだと妙に納得させられます。では古今東西、カメムシの象徴とされてきた悪臭について、今回はより詳しく調べてみたいと思います。 まず悪臭の正体ですが、これはカメムシの体内で作られる液体であり、普段は臭腺に繋がる貯蔵嚢に蓄えられています。成分はカメムシの種類により異なるため、においもカメムシにより異なります。そのため、カメムシを専門に研究されている方の中には、においでカメムシの種類を同定できる方もいます。 さて、このように体内で蓄えられている悪臭の素は、カメムシが危険を察知した際に臭腺を通って体外に放出されます。臭腺は幼虫では腹部背面、成虫は中脚と後脚の付け根の間にあります。さらに、成虫には臭腺の周りに蒸発域があり、悪臭の素となる液体を効率よく揮発させることができます。 カメムシが悪臭を放つ理由は、外敵に対する防御反応と考えられていますが、その他にも集団で生活する種では周囲の個体に危険を知らせる警報物質としても作用します。また、雄にしか臭腺がない種も少数ながら存在し、この場合は雌に対する性フェロモンとして利用しているのではないかと思われます。 なお、近年世界中で猛威をふるっているトコジラミや、水生昆虫として知られるタガメ、アメンボなども広義にはカメムシ類に含まれます。そして、これらの昆虫もにおいを出すことができます。トコジラミは独特の油臭いにおいで不快に 感じる方がほとんどだと思います。タガメはバナナに似たにおいを出すと言われ、また、中国南部や台湾、東南アジアに生息するタイワンタガメは現地では食用にされる他、料理の香料としても使用されます。アメンボは名前の由来ともなった飴のような甘いにおいを出します。 最後に、これからの時期は越冬場所を求めてカメムシが屋内に侵入してきます。特に体の小さなマルカメムシは、ベランダで干していた洗濯物や布団に付着していても気づきにくく、知らずに部屋の中に持ち込んでしまうケースもあります。下手に捕殺すると、悪臭を部屋中にばら撒かれてしまいますので、こういう時はエアゾール類の使用が推奨されます。ただし、ご使用の際は暖房器具など火気に注意し、また使用後は換気を十分に行っていただければと思います。

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