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アレルゲン

■ 昆虫由来のアレルゲン 近年の日本の家屋は,高気密・高断熱志向から密閉性が高く,年間を通して室内の寒暖差,湿度の差が小さくなりました.そのため,その中に住む人間は暮らしやすくなりましたが,同様に,屋内性の小昆虫類やダニ類に対し,生息・繁殖に快適な空間を提供してしまったとも言えるでしょう.そして,それに伴ってこれらの微小な昆虫類やダニ類が引き起こすアレルギー,刺咬害,不快感などが問題視され始めました.また,地球温暖化などの影響もあり,今後ますます彼らによるアレルギー事例および患者の増加が懸念されています. そこで,今回は昆虫由来のアレルゲン,特に吸入性アレルゲンについて解説したいと思います.吸入性というくらいなので口や鼻から吸い込んでしまうほど微小なアレルゲンですが,昆虫由来のものにはどのようななものが該当するのでしょうか.川上(2007)によると, 1)翅や体表面にある微細な鱗粉・鱗毛・毒針毛 2)虫体構成成分やヘモグロビンなどの体内物質 3)排泄物や代謝産物 4)体表面に付着するカビ と大きく四つに分類されます. 昆虫死骸や排泄物が乾燥したものがアレルゲンになるという話はよく耳にしますが,また昆虫の体表面では,その生死に係わらず多かれ少なかれ微生物(真菌,細菌など)が付着しているという話もあります. 次に,これらが吸入性アレルゲンとなる要因を挙げると, 1)アレルギー症状を引き起こす活性物質を有すること 2)一時期に大量の個体数が発生すること 3)自然界に広く分布していること 4)軽くて遠くまで風で運ばれること となります.それでは,実際にアレルゲンとなる可能性があるのはどういった昆虫群なのでしょうか. その可能性がある昆虫群は以下のとおりです. 1.ノミ目(隠翅目) ・・・ ネズミノミ,ネコノミなど 2.チャタテムシ目(噛虫目) ・・・ ヒラタチャタテ 3.カメムシ目(半翅目) ・ヨコバイ亜目(同翅亜目) ・・・ ウンカ,ヨコバイ類 ・カメムシ亜目(異翅亜目) ・・・ カメムシ類,トコジラミ 4.コウチュウ目(鞘翅目) ・・・ コクゾウムシ 5.チョウ目(鱗翅目) ・・・ ドクガ,チョウ類 6.ハエ目(双翅目) ・カ亜目(長角亜目) ・・・ ユスリカ類 ・ハエ亜目(短角亜目) ・・・ イエバエ類,キノコバエ類,ブユ類 7.ハチ目(膜翅目) ・・・ ミツバチ類 8.バッタ目(直翅目) ・・・ イナゴ,バッタ類,キリギリス類 9.ゴキブリ目(網翅目) ・・・ クロゴキブリ,チャバネゴキブリなど 10.シロアリ目(等翅目) ・・・ ヤマトシロアリ,イエシロアリなど 11.ハサミムシ目(革翅目) ・・・ ハサミムシ類 12.カゲロウ目(蜉蝣目) ・・・ カゲロウ類 13.アミメカゲロウ目(脈翅目) ・・・ クサカゲロウなど 14.トビケラ目(毛翅目) ・・・ トビケラ類 特筆事項として,ヒラタチャタテについて少し補足すると,アレルゲンとしての本種はダニ類や他の昆虫類とは異なる独自の抗原性を持つ特異なものであり,気管支喘息等を誘発する恐れがあるとのことです. また,多湿を好み,カビも餌とすることから普段からカビまみれであり,体長1.0-1.3 mmのその微小な体になんと103個ものカビを付けていたことがあります.これではカビを撒き散らしながら歩いているようなものですね.本種は日本だけでなく世界各地の室内塵埃中に普通に存在しています.これらのことから,吸入アレルゲンとしてもっと注目されても良いと思うのですが,残念ながらあまり研究されていないのが現状です. また,夏になると光に誘引され,夕刻から夜にかけて大量にサッシ窓に集まってくるユスリカ類は,そこで大量の死骸として溜まり,乾燥して微細塵となり最終的に吸入アレルゲンとなります.上のリスト中にある11.カゲロウ目,12.クサカゲロウ目,13.トビケラ目もこれと同様のアレルゲンと考えられるでしょう.また10.シロアリ類も有翅虫だとしたらこれに該当するかもしれませんね.

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